最近はブログでも Twitter でもなく Scrapbox に書いている
Scrapbox という知る人ぞ知るメモツールがある。ブログのような「文章のストック」でもなく、Twitter のような「つぶやきの垂れ流し」でもない、全く新しいコンセプトに基づいたツールで、とてもおもしろい。
Scrapbox とは
- Wiki と箇条書きを良いとこ取りしたようなメモツール
- 箇条書きでゴリゴリ書いていく
- アウトライナーみたいに操作性が抜群 でインデントもサクサク
- ただし折りたたみは無い
- 簡単にリンクを貼ることができる
#XYZ
とか[XYZ]
と書くだけ- 入力補完も効く ので、うろ覚えでもどんどん言及できる
- D&D 画像アップロード、動画埋め込みなど痒いところに手が届く
とにかく素晴らしい。西尾さん や 倉下さん など知的生産者がこぞって絶賛するのも頷ける。
僕の Scrapbox 活用例
備忘録
日記から思ったことまでゴリゴリ書いている。自分で考えた概念や理論など知的生産もしている。
本の内容をまとめる
https://scrapbox.io/sta-leanstartup/
会社で新規事業をしており、リーンスタートアップという本を読んだ。ためしに Scrapbox でまとめてみたのがこれ。
箇条書きで端的に書けるし、引用も書きやすいし、リンクでどんどん関連付けしていけるので、とにかく書きやすい。
小説の設定資料
https://scrapbox.io/sta-book15/
異世界モノのラノベを書きたくて、設定の検討を始めた。
僕は頭の中だけで練れるほど才能がよろしくないが、Scrapbox を使えばゴリゴリと形にしていける。確実に前進していけてる実感がある。
Scrapbox のコンセプト
僕が感じたことを雑多に書いていく。
形式は要らない
文章というと多かれ少なかれ形式(見せ方や構造)を意識するものだが、Scrapbox はそうではない。
とにかく思いついたことを箇条書きで書きなぐり、関連する用語をリンクにするだけ。それだけでどんどんつながっていく。構築されていく。
人に正式に見せるものでもないなら、これでも十分なのだ。自分さえわかればよい。
承認欲求の排除
ブログにせよ、Twitter にせよ、読者からの反応をもらう機能がある(コメントやいいね等)。
Scrapbox ではこのような俗物の一切が排除されており、ただただ生産と蓄積に専念できるようになっている。それでありながら、端的なカード UI で一覧表示するため、自分自身の所有欲求を満たすことはできる(ので自己満足はできる)。
詳しくは Scrapbox 開発者 shokai さんの以下ページを読んで欲しい。
特に僕のような「承認よりも自己満足が欲しい」「でも世の中が承認を満たすことベースになってて辛い」「実際に承認欲求がないわけじゃないし……」と悩んでいる人には刺さるはず。Scrapbox は快適だ。
徹底的な操作性
Scrapbox の操作性は、痒い所に手が届くレベルで最適化されている。僕のような神経質なエンジニアでも満足できる水準だ。
たとえばインデントの上げ下げは、行頭で Space/Backspace するだけで行える。もう従来の Tab や Shiftab には戻れない。
たとえば表の挿入は Tab キーと Enter キーで列や行を増やしていける。Markdown みたいに |
とか ---
とかを書く必要はない。
たとえば引用は >
と行頭に書くだけで作動する。 >これでもいい
し > このようにスペースを入れてもいい
。前者のスペース無しでも機能するところが凄い(こういう細かい部分に対応してないツールが多い)。さらに言えば、引用内で #タグ
を書いても機能してくれる。
……と、こんなふうに、とにかく最適化されていて、発見するたびに唸る。
エクスポート
サービスが死んだ時に備え、データをエクスポートできることは MUST だと思うが、Scrapbox も対応してくれている。こまめにエクスポートしておけば、Scrapbox が死んだとしても安心だ。
おわりに
Scrapbox はとにかく知的生産者やメモ大好きマンにはおすすめ。新たなパラダイムと言っても良い。