タスク管理と聞いて思い浮かべるのは「定期タスク管理」ですか?それとも「プロジェクトタスク管理」ですか?
タスク管理という言葉は「スポーツ」並に広域な言葉を持っている……というのが私の持論ですが、この持論は「"タスク管理とは何か" と向き合うこと」から逃げるための免罪符にもなっていました。悔しいです。
というわけで向き合ってみました。
そして私が出した結論は、タスク管理という言葉の含意には 定期タスク管理 と プロジェクトタスク管理 の二つがあるのではないか、ということです。
あなたの含意はどちらでしょうか。
以下、それぞれについて簡単に解説しておきます。
定期タスク管理
定期タスク管理とは 定期的に行う(主に)雑事作業 を管理することです。
定期タスクとは
日々の掃除や支度から情報収集まで n日に1回行う類のタスク はすべて定期タスクです。
主婦主夫の方なら家事が多いでしょうし、サラリーマンのことなら会社絡みの定期タスクが多いと思います。
※ちなみに定期タスクは「ルーチンタスク」とも呼びます。
よく聞くツール名
- TaskChute
- Taskuma
- Todoist
いずれにせよ「n日ごとに繰り返すタスク」を管理できるツールを要します。
この能力を持たないツールでは定期タスク管理は絶望的です。なぜなら「次は3日後に行えばいい」ということを、自分の頭ややり方で保証させるのは難しいからです。このようなツールであれば、毎日「今日やるタスク」欄さえ見ておけば済みます。3日ごとにやる定期タスクなら、3日に1度だけ登場してくれるのですから。
なぜ管理が必要か
管理しないと やり忘れが生じたり、いちいち「あと何が残っていたっけ」という遠回りが発生したりする からです。
逆に定期タスク管理を行えば、個々の定期タスクについてやり忘れることなく、かつ必要最小限の回数だけこなせるようになります(ツールが提示した「今日やるタスク」を全部済ませるだけで済みます)。……まあ、ツールが提示したからといって、全部そのとおり従えるかどうかはまた別問題ですが。
プロジェクトタスク管理
プロジェクトタスク管理とは、何らかの目標(プロジェクト)を達成するために必要なタスクを管理することです。
プロジェクトとは
締め切りのある、何らかの目標(プロジェクト)であれば何でもプロジェクトになりえます。
プロジェクトタスクとは
プロジェクトの達成に必要なタスク(作業や行動)のことです。
たとえば「~~の電子書籍を書く」というプロジェクトの場合、執筆ツールの準備から執筆テーマの検討まで色んなタスクがありますよね。
たとえば「転勤する」というプロジェクトの場合、会社では業務の引き継ぎから各種費用申請がありますし、プライベートでは引越し先の調査や契約、荷造りなど、やはり色んなタスクがあります。
よく聞くツール名や概念
- Redmine
- Asana
- Trello
- プレーンテキストによるタスク管理
利用するツールは様々ですが、大まかに「チーム向け」と「個人向け」に大別できます。
チーム向けの場合、いわゆる「プロジェクト管理」ツールを使うことになります。ごっついツールです。マニュアルだけで本一冊になることも珍しくありません(まあ大抵はオンラインマニュアルですが)。個人用途としても使えなくはありませんが、しばしば機能過剰です。
そこで個人向けの場合、もっとシンプルなツールを自分で確立することがあります。自分さえわかれば良いので、極端な話「ツール使わなくてもテキストベースで箇条書きした方がわかりやすい」なんてこもありえます。それが上記の最後の プレーンテキストによるタスク管理 ですね。人によっては「手帳や付箋で十分」という人もいるでしょう。
なぜ管理が必要か
管理しないと プロジェクトを完遂できないから です。
プロジェクトは(特に規模が大きいと)、その場の思いつきやノリで達成できるほど甘いものではありません。小説ではプロットを書き、建築やプログラミングでは設計を行うように、プロジェクトでも似たようなことが必要になります。
それがプロジェクト管理であり、(そのうち特にタスクに絡む部分の管理が)プロジェクトタスク管理です。
- 目標達成に必要なタスクとしてこれとこれとこれ……があるよね(洗い出し)
- タスクA,B,Cは、A→B→C、この順じゃないとできないよね(実行順序の検討)
- 誰がどこまでこなしているか、こなせているか進捗も見たいよね(アサインや進捗管理)
- ……
こういった便宜を実現できれば、何もしないよりははるかに素早く、無駄なく、正確に完遂に向かっていけます。
あなたの含意はどちら?
冒頭の問いをもう一度問います。
タスク管理という言葉には二つの含意――「定期タスク管理」と「プロジェクトタスク管理」があるように私は思います。あなたはどちらを思い浮かべますか?
ちなみに私は……
私は、どちらかと言えば「定期タスク管理」を思い浮かべます。
というのも私は普段から定期タスク管理ばかりしているからですね。プライベートでも基本的に一人ですし、仕事でも個人プレーが多いものですから。
プロジェクトは少しは抱えていますが、要締切のものは量が1,2個(少なくなるよう日頃から全力をかけて会社で立ち振る舞ってます)ですし、それ以外は全部プライベートの自己満プロジェクト(最悪やらなくてもいいもの)ばかりです。
まとめると、僕は一人ライフで小さく生きるタイプなので、どちらかというと日々のストレスを減らす(ために定期タスクをいかに無駄なく効率的に消化させるか → 定期タスク管理)方向に傾きがちだということです。
一般的には「プロジェクトタスク管理」が多い気がします
しかしネットを見たり、会社や周囲の人たちから見聞きしている限りでは、「プロジェクトタスク管理」と捉えている割合が圧倒的に多く感じます。というより 定期タスクを管理する、という概念やハックがマイナーすぎる、のかしら。