探究型読書で少し遊んだ
探究型読書のセミナーを受けてきたのでレポートというかメモをまとめとく。
探究型読書とは
よくある取捨選択型読書術の一つで、読前(表面だけウォームアップ&仮説立てる) → 読中(情報と連想を集める) → 読後(集めたのをまとめる)という 3 ステップを用いて、著者の言いたいことを素直に知ろうとする読書方法。
探究型読書のポイント
- 服を選んだりスーパーで買い物したりするような気軽さで読書と向き合う
- 読前、読中、読後の 3 ステップに分ける
- 自分の解釈を交えず、著者のモデル(思考)をあるがままに読む
- モヤモヤは抱えても良い(無理に結論を出そうとしない)
- 伏せて開ける(いったん目を閉じて内容を思い出す → また見る、を行うと定着する)
- 仮説を立ててから読む、仮説を立てながら読む
一冊を読むまでのワークフロー
読前、読中、読後と 3 つのステップがある。
1: 読前
20分くらい。
目的は 「読んでみたい」という気持ちを引き起こす こと。
読み方:
- 表紙、目次、あらすじ、帯、袖、奥付などを読む
- 著者のモデルを借りる
- 著者の言いたいことは何かの理解に努める
- 著者は何が言いたいか、この本には何が書いてあるか等の仮説を立てる
- 特に重視するのは目次読み(シナリオを読み取る)
- 一通り読んだら、いったん本を閉じて、内容を思い出す → また見る
目次読みの際は以下を用いると良い。
- キーワード(Key-word)
- 重要なワード
- ホットワード(Hot-word)
- キーワードの言い換えやキーワードから連想できる言葉
- ニューワード(New-word)
- 読み手の解釈から生じる新たな概念
- 例:「これってつまりこういうことじゃね?」
2: 読中
30分くらい。
目的は 読前で定めた対象をもとに、手早く情報と連想を集める こと。
実際に本を読みつつ、著者の QA と自分の QA をメモしながら読む。
QA とは:
- 読中で集めるもので、Question(疑問や問題提起)と Answer(Questionに対する答え)の組
- QA には著者のものと自分のものがある
- 分けて集めることが大事
- 集め方
- 単にメモすればいいだけ
- 著者Q、著者A、自分Q、自分A と四列分の領域を確保すると書きやすい
3: 読後
10分くらい。
目的は 集めた情報と連想をまとめる こと。
アナロジカルシンキングを行う。
- 1: 読前で立てた仮説の検証
- ここは合ってた、ここはこのように違っていた etc
- 2: 似たもの探し
- 「この本のこの部分、どっかで見たぞ」のどっかを書き出す
- 3: 自分事に置き換える
- 1, 2 を参考に、自分に生かせそうなことをまとめてみる
所感
新書くらいの手頃な本を、1H くらいで連想メインで楽しむ手段としてアリかなと思った。
- 取捨選択型の読書術としては良く出来てる
- 読前でウォームアップになるので次に進みやすい
- 目次をじっくり読んで推察する楽しみ
- 読前で立てた仮説で取捨選択するのでサクサク読める
- よく出来た理論だなぁと感心してた
- key, new, hot word とか QA とか
- 僕も持論つくるの好きなので「ネーミングセンス良いなぁ」などと唸っていた
- 試しに一冊読んでみて
- 新書など「今の自分で難なく読めるもの」以下の難度であることが前提だと思う
- 1h フルに集中できる環境がほしい
- 脱線しないようカフェなど拘束力強い場所の方が集中しやすい気がする
- A4 用紙一枚くらい欲しい
- 片っ端からメモすると時間足りないので「ここぞ」だけメモする感じが良さそう?
- タイマー無いとステップの区切りわからん(セミナー中は講師タイマー)
ただ普段使えそうかというと、たぶん使わない。これは価値観の相違だが僕は、本は最初から最後まで全部読むタイプ(アウトプットしたい場合は全部読んだ後で改めて拾い読みする)なので、こういう取捨選択型だと「読み漏らしている部分がある」気持ち悪さが拭えない。