ガラパゴスタ

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マンガ・ラノベ好きだった僕が 524 冊すべてを売った理由

先日 ブックオフでマンガ・ラノベ 524 冊を売りました という記事を書きました。ブックオフを使って売るまでの過程に焦点を当てていますが、「そもそもなぜ捨てようと思ったのか」という理由については書いていません。

この理由の部分について、本記事で書いてみようと思います。

そもそもなぜマンガ・ラノベをたくさん持っているか

524冊売ったということは、524冊持っていたということです。

この 524 という冊数、上には上がいますが、中々の規模だと思います。1冊500円としたら26万円分ですし、本棚一つには入り切りませんし、ワンピースで言えば 1-90 巻が 6 束分並んでいるレベルです。

さて、なぜ僕がこんなに所有しているかですが、「一度買ったマンガやラノベを半永久的に消費し続ける」という消費の永久機関を実現したい からです。

以前 同じマンガを繰り返し読む理由 という記事を書きましたが、一度読んだマンガやラノベって疲れていても読めるので良い暇潰しとストレス発散になるんですよ。僕は(ガッツリ仕事やら趣味をすると)夜には頭がバテていて何もできなくなるんですが、だからといって何もしないのはもったいない。いや、退屈だけならまだマシで、ストレス抱えてたりすると無限にクヨクヨしちゃいますよね。無益どころか有害です。

そういうのがイヤでした。バテた夜でも有意義に……とは行かずともせめて無害に過ごしたかった。

じゃあどうすればいいか?と模索した結果、一度読んだマンガやラノベなら読める とわかりました。一度読んでるのである程度定着していますし、中高生でも読める娯楽なこともあり、手軽に没入できます。

ここで「一度読んだものは飽きるでしょ」と思うかもしれませんが、幸いにも僕は物覚えが悪いです。しばらく間を置けば、また楽しめます。仮に何百冊というストックがあれば、あるマンガ A を読んだ後、(その後も B やら C やら別のマンガを読んでいき)次に A を読むのは半年後……というサイクルを実現できるわけです。僕なら半年経てばまた楽しめます。

長くなったのでまとめます。

Q: そもそもなぜマンガ・ラノベをたくさん持っているか

(消費の永久機関という形で)疲れた夜でも気分転換や暇潰しができるから、です。

今回マンガ・ラノベを手放そうと思ったのはなぜか

結論を言うと 僕はミニマリストにならないといけないっぽいから です。

三行で言うと、

  • 僕はストレスフリーに生きていくことは譲れない
  • 今後収入は頭打ちであるが、現状は月収支マイナスであるため支出を減らさないといけない
  • マンガ・ラノベは金銭的にも空間的にも負担になっているため、減らす対象である

ということです。順に見ていきます。

ストレスフリーに生きていくことは譲れない

僕はものづくりが好きな人間です。 プログラミング、小説、ブログ、 タスク管理やら仕事術やら生産性向上といった手法や概念の模索 など、主体的に考えてつくっていくことが呼吸のようなものです。

ですが、ものづくりは本質的に難しい作業であり、高い集中力・洗練された手段・頭の酷使・時間などが要求されます。言い方を変えると、いかにノイズを減らせるか、つまりストレスフリーで在れるからが重要です。

たとえば僕の場合、以下に取り組んでいます。

  • 食事ごとき(準備片付け調理掃除含む)に何時間も費やしたくないので、全部外食 or 中食で済ませる
  • 健康体でないとパフォーマンスが出ないので、規則正しい食生活と生活習慣は必須
  • だらだら雑談して馴れ合っても何も生まれないので、恋人や友達と過ごすとかそういうのは要らない
  • PC という道具は超重要なので、ディスプレイやキーボードからツールまで妥協せず良質なものを使う
  • 通勤時間のストレスがイヤなので、家賃高くても都内に住む
  • 日常生活を効率化するため、利便性と居心地に乏しい「家賃の安すぎる物件」に住む選択肢はない
  • ……

挙げればきりがありませんが、必要なことです。

したがって僕は「ある程度の生活水準」を担保せねばなりません。

今後収入は頭打ち

僕は大手 IT 企業に努めていますが、収入は頭打ちです。以下のような事情があります。

  • 僕はものづくりがしたいエンジニアであるが、エンジニア仕事は評価されない
  • 評価されるには残業前提の献身と社内政治に何年も取り組んで、上に気に入られる必要があるが、そんなのイヤだし向いてないし月 100 万もらっても出来る気がしない
  • そもそも僕は前時代的で融通が利かない会社や上司やチームと何度も衝突しており、人事考課に「こいつは昇進に値しない」的な評価がついている(でないと成果出してるのに未だに一番下の平社員であることの説明がつかない)

月手取りで言えば 17-18 万くらいです。

残業すればその分がつきますが、残業は僕にとってストレスの範疇。許容できません。 そもそも仕事内容によっては毎日定時退社でもキツイくらいですし

ボーナスもあります(業績に左右されますが最近は年100万くらいあります)が、両親の経済的サポートに回るので無いに等しいです。今年の分も両親の車資金で飛びました。

結論として、この 17-18万 で僕は暮らしていく必要があるわけです。

でも現状は月収支マイナス

しかし現実は甘くない。

  • ストレスフリーを最低限担保できる都内の物件になると、月 9 万くらいはかかる
  • 自炊を省いたストレスフリーな食生活になると、月 4-6 万くらいかかる

これだけでも 月 13-15 万かかってます。どう考えても暮らしていけない。実際、今は貯金を切り崩していってます。僕は パラサイトシングルで貯めたので まだ何とかなりますが、何年も続けるわけにはいかない。ピンチです。

今後はどうするの?

さてさて、今後はどうすればいいのでしょうか。

案は色々あります。

  • 案1: 収入を増やす
  • 案2: ストレスフリー + ものづくり、という生き方を変える
  • 案3: 支出を減らす

まず案 2 は自殺にも等しいので無理です。

案1 はネットで自立して稼ぐために 電子書籍を書く など発信活動を続けて自分ブランドを構築することで何とかならないかと画策しています。先はまだまだ長いです。最近は転職活動も始めてます。この案 1 が成功すれば万々歳です。この記事はゴミになります。

ただ人生は何が起こるかわからない。 最悪には備えておくべきです。それが案 3 の支出を減らすことです。この記事で扱っているのはもっぱらここです

※つまり僕は別に「高みを目指すための努力をするつもりがない」と言っているわけではないです。言うまでもありませんが努力はしてます。ただ、並行して、別の生き方も試しているという感じです。

なぜミニマリストなのか

僕が今後も生きていくために案3、支出を減らすことが重要だと書きました。

そのために重要となる概念が ミニマリズム です。つまりはミニマリストを目指すということです。

ミニマリズムとは何か

僕は ミニマリストは客観的にもひかれるくらいミニマムである ものだと思っています。

よく「モノを減らすことがミニマリズムなのではない」と言いますが、違います。割と合ってます。「客観的にひかれるくらいにミニマムである」という状態をつくりだすことこそがミニマリズムなんですよ。もしつくれないのであれば、価値観を変えてでもつくらないといけない。

ミニマリズムは手段じゃないです。目的です。 「小さくても生きられるような自分」をつくること です。小さな自分になることがゴールなんです。

※突き詰めると自殺や安楽死の領域まで行ってしまうので要注意ですが

ミニマリストを目指す≒支出を減らす

ミニマリストを目指せば、自然と支出は減ります。なにせ劇的にモノを手放すわけですから。

幸いにも今の時代、(僕のような人間は) PC とインターネットさえあれば一生充実できます。逆を言えば、ここ以外を徹底的にそぎ落とせる余地はある。広い家も、家族も、車も、インテリアも、過剰な服や本も要らない。また掃除機を使わずちりとりほうきにする、といった細かいハックも挙げればきりがないくらいあります。

今の僕にピッタリじゃないですか。

僕はストレスフリーを担保しながらものづくりを続けたい。でも収入は頭打ちで、収支はマイナス。いつかは尽きて、生きていけなくなる。生きていくには、支出を減らして、収支をプラスに振るしかない。僕は、既にある程度取捨選択できているが、まだ足りない……。だからこそミニマリズムです。僕は 客観的にひかれるレベルの概念を導入しなければいけない段階に来ている。うん、ピッタリ。

現状の僕はどうか

以前 自称ミニマリスト中級者の 30 代男性の部屋 という記事を書き、僕の部屋写真を公開したのですが、後から読んでて恥ずかしくなりました。

僕はミニマリストとしてはまだまだひよっこです。減らせる余地は大いにあるはずです。

そして手放した

そういうわけで、ミニマリストの第一歩として、僕はマンガとラノベを手放すことにしたのでした。

これはかねてから取り組んできた 「一度買ったマンガやラノベを半永久的に消費し続ける」という消費の永久機関 を手放すことを意味しますが、致し方ありません。

さて、新たな気分転換の手段(もちろん支出を脅かさないもの)を探さねば。あるいは自らをパワーアップさせることでそもそも不要にしてしまうか。

おわりに

以上、長い自分語りとなってしまいましたが、僕がマンガ・ラノベ 524 冊を手放した理由を、ミニマリズムも絡めて書いてみました。