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色んなタスク管理ツールを参考にして「タスクの属性」を洗い出してみました

タスク名、締切、優先度、ラベル……タスクには様々な「属性」があります。どんな属性をサポートするかはタスク管理ツールの腕の見せ所です。

ふと「色んなツールを参考にして属性をまとめてみたら面白いのでは」と思ったので、早速まとめてみました。

前提

扱うものと扱わないもの

  • 個人タスク管理ツールのみ扱う
  • チームタスク管理ツールやプロジェクト管理ツールは扱わない

参考にしたタスク管理ツール

本記事では主に以下ツールがサポートする属性をピックアップして、まとめています。

属性: フリーフォーマット系

文章を書き込む系の属性です。

タスク名

どのツールにも必ず存在する属性です。

別名: タイトル(Trello, GitHub Issue)、作業内容(TaskChute)

シンプルなツールだと後述の備考欄を兼ねることがあります。todo.txt や TaskChute はそうですね。

備考

いわゆる詳細説明(Description)です。

別名: Description(GitHub Issue, todo.txt)、Memo(Toodledo)

ただ「備考」だと漠然としすぎており活用しづらいこともあります。TaskChute では「タスク実行前のヒント」「タスク実行後のコメント」「評価」などに細分化しており、用途を明確にしています。

コメント

備考と似ていますが、Append(追記) 方式で書き込むタイプを指します。

別名: コメント(Trello, GitHub Issue)

コメントは Trello や GitHub Issue など「複数人利用」を想定するツールでサポートされます。

属性: 日付系

日付絡みの属性です。

YYYY/MM/DD 形式で表されることが多いです。親切なツールだと曜日も表示してくれます(TaskChute)。

実行日

タスクを実行する日です。「このタスクはこの日に実行してください」を指定します。

  • 別名: 月日(TaskChute)、Start Date(Toodledo)、

生成日

タスクを作成した日です。

  • 別名: Creation Date(todo.txt)

todo.txt 固有の属性だと思います。実行日と違うのは、生成日はあくまで生成した日であって、いつ実行するかまだは語っていない、ということです。

締切日

タスクの締切日です。「このタスクはこの日までに完了しなければなりません」を指定します。

  • 別名: Due Date(Toodledo)、期限(Trello)

多機能なツールだとサポートしていることが多いです。親切なツールでは「あと何時間で締切か」という差も表示してくれます(Trello)。

完了日

タスクを完了した日です。「このタスクはこの日に完了させました」を示します。

  • 別名: Completion Date(todo.txt)

サポートしているツールは意外と少ないです。タスク管理は「残タスク」の管理が重要であって、終わったタスクはさして重要ではないからでしょう。

親切なツールだとツール側で自動的に記録してくれます(GitHub Issue)。

属性: 時刻系

日付ではなく時刻絡みの属性です。

時刻に対応したツールは少ないです。というかほぼ TaskChute の独壇場です。

HH:MM 形式で表されることが多いです。というより SS(秒数) は細かすぎるので、秒まで扱うツールはおそらく無いでしょう。

見積時間

タスクを終わらせるのに要する時間です。「このタスクはこれくらいの時間で終わるだろう」という予測時間を指定します。

  • 別名: 見積(TaskChute)

TaskChute で登場する概念です。後述する「実績時間」と組み合わせることで「予測した処理時間と実際の処理時間の差」がわかります。見積もって、タスクこなして、実績と比較して……というサイクルを流し続れば、慣れてきて次第に精度が上がります。最終的に 見積時間≒実績時間 の境地に至れます。こうなればしめたもので、今日タスクの見積時間の合計≒今日の仕事全てが終わる時間 となり、「今日の帰りは HH:MM くらいだ」が高精度でわかるようになります。TaskChute が狙っている目標ですね。

開始時刻

タスクを開始した時刻です。

  • 別名: 開始(TaskChute)

後述する「実績時間」を計算するのに必要です。

終了時刻

タスクが完了した時刻です。

  • 別名: 終了(TaskChute)

後述する「実績時間」を計算するのに必要です。

実績時間

タスクの完了に要した時間です。

  • 別名: 実績(TaskChute)

属性: フラグ系

いわゆる二値状態を持つ(チェックを付けてオン/オフを切り替える)類の属性です。

あると便利なのでツールらは適宜サポートしています。

完了チェック

タスクを完了した時にチェックを入れる、というフラグです。

  • 別名: Open/Close(GitHub Issue)、CheckBox(Todoist/Toodledo)

タスク管理ツールによってはサポートしていません。たとえば TaskChute では開始時刻と終了時刻の両方を書くことでタスク完了となりますし、かんばん型の Trello に至っては「完了の意味をもたせたカラム」に D&D すればタスク完了となります。

スター

タスクを強調させる属性です。「このタスクは重要ですよ」を表すために使います。

  • 別名: Star(Toodledo)、★(TaskChute)

メーラーでいう「重要マーク」みたいなものです。「優先度を使えばいいじゃないか」と思われるかもしれませんが、ワンタッチで印を付けて区別できるというのは地味に便利なものです。だからこそタスク管理ツールたちに取り込まれています。

TaskChute では終了時刻と開始時刻の差から計算しています。

属性: ラベル系

ラベリングやタギングなど、いわゆる分類項目を表す属性です。ラベルを付けておくと、あとで「このラベルのタスクだけ表示して」といった絞り込みを行うことができ、多数のタスクから目的のタスクを読むのに重宝します。

  • 別名: Tag(Toodledo)、Label(GitHub Issue)、ラベル(Trello)

「ラベル」という言葉が用いられる場合は色情報も付属します。たとえば GitHub IssueTrello などがそうです。

しかしラベル系の属性は自由度が高いため、ツールによっては用途を限定した別概念を組み込んでいることが多いです。後述していきます。

優先度

タスクの優先度です。「このタスクは優先度高いから先にやる/このタスクは優先度低いから後回しでいい」といった判断を行いやすくするために使います。

  • 別名: Priority(Toodledo, todo.txt)

Toodledo では 3(Top), 2(High), 1(Medium), 0(Low), -1(Negative) の五段階をサポートしています。todo.txt では (A) から (Z) の 26 段階をサポートしています。

プロジェクト

タスクが所属するプロジェクト(仕事の単位)です。「このタスクは ●● プロジェクトに関するタスクだよ」を示します。

  • 別名: プロジェクト(TaskChute)、Project(todo.txt)、Folder(Toodledo)、

コンテキスト

タスクが属するコンテキスト(文脈)です。「このタスクはこんな文脈下にありますよ」を示します。文脈というと難しい言葉ですが、要するに付加情報です。たとえば「場所」「状況」「使用道具」などです。提唱元はおそらく GTD と思います。

  • 別名: Context(todo.txt, toodledo)、Mode(TaskChute)

属性: 依存関係系

他のタスクとの関連を表現する属性です。

タスクはそれ一つで完結するものではなく、大抵いくつかのタスクがまとまって一つの意味を成すことが多いわけですが、そのあたりをツール内で表現するのが依存関係系の属性になります。ほぼサブタスク(親子関係)を指すと思って差し支えありません。

サブタスク

タスクにぶら下がっている子タスクです。「このタスクの配下にはこれだけの子タスクがありますよ」を示します。

  • 別名: Children(Toodledo)、サブタスク(Todoist)

Todoist は 四段階までネスト できます。

Todoledo はもっと限定的で Folder > Task > Subtask という三段のみサポート します。

ポインター

タスクからタスクへのリンクです。「このタスクはこのタスクにリンクしているよ」を示します。

  • 別名: Reference(GitHub Issue)

GitHub Issue 限定の属性だと思います。GitHub Issue では、番号 1 のタスク(Issue) #1 の Description または Comment に #x という文字列を書くと、番号 x のタスクにリンクを貼ることができます。また、番号 x のタスクからも「番号1のタスクからリンクされたよ」という情報が表示され、いわゆる相互リンク状態になります。

属性: リッチデータ系

リッチなデータが絡む属性です。

チェックリスト

タスクを完遂させるのに必要なチェックリストの一覧です。チェック項目一つを小タスクと捉えると、サブタスクと言えるかもしれません。

  • チェックリスト(Trello)、TODO(GitHub Issue)

Trello にせよ GitHub Issue にせよ、3/5(全5個中3個までチェック付いてるよ)みたいな要約を表示してくれるので便利です。

添付ファイル

タスクに添付されるファイルです。

  • 添付ファイル(Trello)、Attachment(Toodledo, GitHub Issue)

Trello や Toodledo は 1 タスクに複数ファイルを添付できます。ファイル種別も問いません。

GitHub Issue は画像のみ添付できます。厳密に言うと添付ではなくアップロードです。ちなみに一度アップロードした画像は二度と削除できません。また URL さえわかれば誰でも見ることができます。

属性: 制御データ系

ツール上での管理を円滑に行うための便宜上の属性です。

ほぼ TaskChute 限定の属性です。

ソート文字

表示順序を制御するための文字です。この文字を編集することで、特定のタスクをより上に(あるいは下に)表示させます。

  • 別名: □(TaskChute)、節(TaskChute)、No.(TaskChute)

TaskChute ではタスクの表示順を(ユーザーが適当に並び替えるのではなく)TaskChute 自身が制御します。どんなルールかというと、単に「昇順でソートする(並び替える)」だけです。したがって、上に表示させたいタスクがあれば、ソート文字を「昇順で上に来るような文字」にすれば良い、ということになります。

おわりに

とりあえず駆け足でささっとまとめてみました。たぶん不定期で更新します。

ヌケモレや間違いがありましたらコメントください。