廃棄、投棄、遺棄、破棄、放棄の違い
廃棄(はいき)、投棄(とうき)、遺棄(いき)、破棄(はき)、放棄(ほうき)。捨てる系の言葉が 5 つもあって混乱したので、意味の違いと覚え方をまとめました。もう迷いません。
(1) まずは「投棄」と「遺棄」を覚える
一番覚えやすいのが投棄(とうき)と遺棄(いき)です。
投棄 は 投げ捨てること ですが、「不法投棄」という使い方しかしません。
遺棄 は 死体や動物を放置すること です。「死体遺棄」あるいは「動物の遺棄」という使い方しかしません。「死体遺棄」についてはたまにニュースになりますよね。
(2) 次に「放棄」を覚える
次に覚えやすいのが放棄(ほうき)です。
放棄 とは 諦めること です。
任務、責任、権利、行動など諦める対象はたくさんありますが、とにかく諦めることです。わかりやすい使用例は「試合放棄」でしょうか。
(3) そして「破棄」と「廃棄」を覚える
最後に破棄(はき)と廃棄(はいき)について見ていきましょう。
破棄 とは 破ること です。「書類を破る」から「約束を破る」まで、破る対象は色々あります。わかりやすい使用例は「婚約破棄」でしょう。
廃棄 とは 要らないものを捨てること です。要するにゴミ捨てです。わかりやすい例は「産業廃棄物」でしょうか。
それぞれの意味を一言で
改めてまとめてみます。
- (1) 投棄 …… 投げ捨てること。使い道は「不法投棄」のみ。
- (1) 遺棄 …… 生物を放置すること。「死体遺棄」あるいは 「動物の遺棄」。
- (2) 放棄 …… 手放すこと。任務、責任、権利、行動など。
- (3) 破棄 …… 破ること。「書類を破る」から「約束を破る」まで。
- (3) 廃棄 …… 要らないものを捨てること。要するにゴミ捨て。
それぞれの使用例を一言で
もう一つ、実際に使用される言葉の例もまとめておきます。こちらの方が覚えやすいかもしれません。
- (1) 投棄 …… 不法投棄
- (1) 遺棄 …… 死体遺棄
- (2) 放棄 …… 試合放棄
- (3) 破棄 …… 婚約破棄
- (3) 廃棄 …… 産業廃棄物
(参考) 辞書の定義
参考情報として、辞書サイトへのリンクも貼っておきます。
おわりに
廃棄、投棄、遺棄、破棄、放棄と捨てる系の言葉 5 つについて、意味の違いと覚え方を紹介してみました。
特に「不法投棄」「死体遺棄」など実際の使用例で覚えるのが覚えやすいと思います。ぜひ試してみてください。
ではまた。