ツールコスト
ツールコストとは タスク管理ツールを使う際の身体的・精神的なコスト を指します。
たとえばツールを「(単純な TODO リストを実現するための)紙とペン」とすると、ツールコストが発生する操作の例は以下になります。
- 新しい TODO を紙に書き加える(Add)
- 終了した TODO に打ち消し線を引く(Remove)
- 残っている TODO を見直し、用のないものは打ち消し線を引く(Review)
- 紙の余白が無くなったので新しい紙を用意する(Maintenance)
こういった操作はあなたにとって負担が高いでしょうか?低いでしょうか?この 操作の負担 を表す概念がツールコストです。ちなみに私は「高い」と感じます。というのも、私はデジタルで、PC で、テキストエディタ上で文章を書くのが最も得意だからです。
ツールコストの感じ方は人それぞれですが、ツールコストが高いと タスク管理をサボりやすく なりますので、いかにしてツールコストを下げるかが重要となります。
ツールコストを下げる方法
アプローチは二つあります。
方法1: タスク管理ツールに習熟する
繰り返し使い続けて操作に習熟しましょう。習熟すれば Add や Remove などは(状況やツールにもよりますが)数秒以内に行えるようになります。これだけコストが低いと、「あ、あれをやっておかなきゃ」となった時も、その場でサクっと追加できますので、忘れません。
逆に 操作に慣れていないと「追加するためには、えっと……」と思考や迷いが生じてしまい、結局「もういいや」と投げ出してしまいがちです。この些細な諦めは、ツールコストの高さから来ています。習熟することでコストを下げてやると、呼吸するかのように(というと言い過ぎですが)サクっとこなせます。
方法2: ツールを変える
タスク管理ツールそのものが使いづらいせいで素早く習熟できない場合もあります。そんな時はそのツールをやめて、別のツールを探しましょう。
一般的に タスクを Add や Edit(編集) するのに、いちいち「専用の画面を開いて」「複数の入力フォームに入力させる」 UI は、ツールコストが高いです。フォームの数が少ないほどコストを減らせますし、いちいち別画面に移らない方がやはりコストが少ないです。
とはいえ(特に画面が小さい)スマホになると、画面遷移については致し方ない部分があります。
ツールコストが少ないツールの例
私は PC でタスク管理をしており、 Tritask を使っています。これはテキストエディタ上で動かせるツールで、テキストの一行が一タスクとなっています。
タスクの Add/Edit/Remove は簡単です。該当行を(文章を編集するのと同じ要領で)編集すれば良いだけですから。また、支援メニューもあるので、日付設定も一発です。
なので私は「あ、あれやっておかないと」とふと思い出した時は、サクッと追加できちゃいます。それで作業に戻れます。快適です。このやり方にして以来、タスクの取りこぼしがグンと減りました。
……ただ、課題はあります。PC を離れている時に手も足も出ないことです(苦笑)
おわりに
タスク管理ツールの操作時に感じる負担をツールコストと名付けて、取り上げてみました。いまいちタスク管理が上手くいかない、やりづらいという方は、ツールコストという側面でも見直してみると良いでしょう。