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タスクの高度は最低何層存在するか

ビジョン、ゴール、マイルストーン、プロジェクト、カテゴリ、タスク……。高度のある層を表す言葉は多数あります。これを包括的にまとめることはできないでしょうか。まとめた場合、最低何層になるでしょうか。

持論を書いてみます。

一層ではないと思う

一層だと極めてシンプルですが、一層ではないと思います。

というのも、少なくともアクションやタスクなど「行動の単位」となる概念と、ゴールやビジョンなど「行動の動機や道標」となる概念があるからです。両者はいっしょくたには扱えません。

二層でもないと思う

では二層はそうでしょうか。たとえば以下のように名付けます。

  • ビジョン: 行動の動機や道標となるもの
  • タスク: 行動の単位

まだ足りないと思います。というのも、この二層モデルでは「粒度」が度外視されているからです。

たとえばビジョンには「誠実でありたい」のような粗いものもあれば、「タスク管理界隈の第一人者になりたい」「その一条件としてブログで月間 PV 10 万を取りたい」のような細かいものもあります。また、タスクにしても「ブログを運営する」から「ブログをつくるための選択肢としてはてなブログについて知りたいので公式サイトの紹介ページを読んでみる」まで様々です。

粒度が違えば管理方法も変わります。いっしょくたで扱うには無理があります。

三層はバランスが悪い

ならば三層が良いのか、というと、三層はバランスが悪いと思います。

粒度を加味すると、モデルはたとえば以下のように「ビジョンにもタスクにも粒度の大小を持たせる」のが自然だと思います。

  • 粗いビジョン
  • 細かいビジョン
  • 粗いタスク
  • 細かいタスク

逆に以下のように「ビジョンにだけ粒度の大小を持たせる」場合や、

  • 粗いビジョン
  • 細かいビジョン
  • タスク

「タスクにだけ粒度の大小を持たせる」場合だと、

  • ビジョン
  • 粗いタスク
  • 細かいタスク

役不足でしょう。タスクは細分化できない or ビジョンは細分化できない、というのはいささか汎用性に欠けます。

というわけで、高度モデルは最低でも四層以上になるはずです。

四層

ここまでを踏まえた上で、四層モデルを考えてみました。

Value は価値観です。あなたが絶対に譲れないものです。

Vision は構想です。こうしたい、こうなりたい、こうありたいという願望や夢であり、ゴールと呼べるものです。

Milestone は目標です。Vision に至るための中間セーブポイントです。Vision そのものは粗いため、Milestone という形で適当に細分化しなければ叶いません。

Task はタスクです。ここには Milestone の達成に必要な日々の行動から、単に生活をおくるために必要な行動まで、多様な「やること」が含まれます。また、粒度も様々で、例を再載しますが「ブログを運営する」から「ブログをつくるための選択肢としてはてなブログについて知りたいので公式サイトの紹介ページを読んでみる」まであります。

四層モデルとタスク管理の対応

ではタスク管理とは、四層モデルのうちどの層を扱うものなのでしょうか。

結論を言えば、ここです。

- Value
- Vision
- Milestone
- Task         ★ココです。

タスク管理とはあくまで「やること(タスク)」を扱う体系です。そして「やること」とは、価値観でも構想でも目標でもなく、それらの踏襲や達成に必要な個々の行動にすぎません。

もっと言えば、タスク管理はあくまで Task Layer の管理にしか使えず、Value/Vision/Milestone は管理できない、ということです。Value/Vision/Milestone の管理については、別の手段に頼る必要があります。

Task の層にもさらに層がある

四層モデルと書きましたが、実際は 4+1 層と言えます。

四層モデルの Task の層(以下 Task Layer と書きます)ではタスクを扱いますが、このタスクの粒度は様々であるがゆえに、Task Layer の中にもさらに層がある からです。

ここをどう表現するかはシステムやツールによって異なりますが、一般的には以下のような言葉が使われます。

  • Task(タスク)
  • Subtask(サブタスク)
  • Project(プロジェクト)
  • Folder(フォルダー)
  • Category(カテゴリー)
  • Action(アクション)
  • Checklist(チェックリスト)

たとえばこんな感じだったり、

[Layer 4] Task
[Layer 5] SubTask

こんな感じに無制限に再帰できたり、

[Layer 4] Task
[Layer 5] Task
[Layer 6] Task
...

もう少しわかりやすく「分類」と「タスク」が分かれていたりします。

[Layer 4] Project
[Layer 5] Task
[Layer 6] Checklist

おわりに

本記事では「タスクの高度は最低何層存在するか」に関する持論として 四層以上 だと主張してみました。

また、層として Value/Vision/Milestone/Task の四つがあり、タスク管理が扱うのは第四層の Task Layer だとも書きました。

これはあくまで持論ですが、何らかの参考や刺激になりましたら幸いです。タスク管理について自分の考えを整理するのは楽しいですね。

参考