Amazon で買った Kindle 本を Windows パソコンで読む方法
僕は端末を抱えるのが嫌いなのでスマホもタブレットも Kindle 端末も持っていません。Amazon KDP に出版しているのに読む術が無い……というのはさすがにどうかと思い、Windows パソコン上で読む手段を整えてみました。
前提
- Windows 10 を使っていること
購入から閲覧までの流れ
手順を書く前に、Kindle 本を買ってから読むまでの流れについてまとめておきます。
- 1: Amazon にログインする
- 2: 書籍ページで Kindle 版を購入する
- この時、あなたのアカウントに書籍データが保存されます
- Amazon ウェブサイトからは読めません
- 3: 「Kindle 閲覧に対応したツール」を入手
- 4: 3 のツール経由で Amazon にログイン
- 5: 3 の画面から、購入した書籍データが見える
- 6: レッツエンジョイリーディング♪
- そのまま読む、いったんデータをダウンロードしきって読む、の二種類の読み方があります
- そのまま読む → すぐ読めるが毎回通信が走る
- ダウンロード → 最初はダウンロード完了まで時間かかるが、終わったらあとは快適に読める
こんな流れになってます。
ややこしいのは Amazon ウェブサイトからは「購入した電子書籍」を閲覧できない 点ですね。購入した電子書籍データ自体は Amazon 側にちゃんと保存されていますが、Amazon ウェブサイトはこれの閲覧機能を提供してないんです。
じゃあどうするのかと言うと、「閲覧機能を持つ何らかのツールを使え」となります。このツールとして挙げられるのが、以下二つです。
- Kindle 端末
- スマホやタブレットに閲覧用アプリを入れる
ですがアナログおじさんの僕はどちらもイヤだ……というわけで、もう一つ、
- Windows パソコンに閲覧用アプリを入れる
という手段を使ったよ、というのが本記事の趣旨です。
導入手順
順に見ていきましょう。
(1) まずは電子書籍を購入する
この手順は Amazon の書籍ページから行えるので割愛します。
購入したら、ちゃんとデータとして存在しているか確認しましょう。 Kindle Cloud Reader にアクセスして、Amazon アカウントでログインします。
ログインできたら、購入した電子書籍データが表示されています。
(2) 運が良ければ実は閲覧できる、が……
この Kindle Cloud Reader ですが、運が良ければ、実はここから電子書籍を閲覧できちゃいます。
ただ、対応していない書籍が多いので、普通は読めない、読めたらラッキーくらいに思った方が良いです。読めない場合、
「この本は Kindle Cloud Reader では開けません」
こんなエラーが出ます。
(3) Windows 用のアプリを手に入れる
というわけで Windows 用の閲覧アプリを手に入れましょう。
上記の「開けません」エラーダイアログにメールアドレス入力欄があるかと思いますので、入力してください。そうしたらアプリのダウンロード先が届きます。入力がだるいなら以下 URL に直接アクセスしても良いと思います(届くメールに記載してあるのがこの URL です)
アクセスすると、インストーラーのダウンロードが始まります。60MB くらいあります。ダウンロードします。
(4) インストール
ダウンロードができたら、インストーラーを起動してインストールしましょう。
インストール先ですが、「C:\Program Files (x86)\Amazon\Kindle\Kindle.exe」 ここです。
(5) 起動して Amazon にログイン
インストールした Kindle アプリを起動し、Amazon アカウントでログインしてください。
すると (2) の Cloud Reader で見たような画面が出て、あなたが購入した電子書籍が並ぶはずです。ここから閲覧やダウンロードが行えます。お疲れ様でした。
設定手順
少しマニアックになりますが、Kindle アプリの設定に絡む話題を雑多にまとめておきます。
設定画面について
設定画面は一通り見ておき、必要なら変更しましょうツール > オプションから開けます。
※設定画面は Amazon にログインしなくても開けます。
ダウンロードした電子書籍データの保存先
保存先のデフォルトは「C:\Users(ログインユーザー名)\Documents\My Kindle Content」になります。
気に食わない場合は設定画面から変えましょう。
ちなみに「My Kindle Content」の部分は変えられません。必ず付いてきます。
ダウンロードした電子書籍データが消える時
ダウンロードした電子書籍データですが、この Kindle アプリ上での登録(アカウントの紐づけ)を解除したらすべて削除されます。解除時に「全部消えるけど良いよね?」みたいな確認メッセージが出ますが、これはそういうことです。消えます。
Kindle アプリにおけるダウンロードは「電子書籍データを "独立したファイルとして永久保存する"」という意味ではないんですね。あくまでも 最初から全部ダウンロードしておけば閲覧が高速になる(ダウンロードしておいた方を表示するだけで済むから)という、いわゆる「キャッシュ」としての意味 しかないわけです。
なので、たとえば新しいパソコンに乗り換えた場合は、また電子書籍データ全部をダウンロードし直さないと読めない(あるいはダウンロードしない普通の読み方で読む)ということになります。気を付けたいところです、というかどうしようもないですよね。たくさんダウンロードしている人ほど、乗り換えに苦しむということでしょうか……。
ちなみに、こういう不親切なことをしているのは、たぶん著作権を守るためだと思います。独立したファイルとして保存させたら、簡単に不正配布とかされちゃいますからね。
おわりに
Windows パソコンで Kindle 本を読む手順についてまとめてみました。スマホやタブレットや Kindle 端末を持たず、Windows パソコンしか持っていない少数派の(?)皆さまの参考になりましたら幸いです。
(2019/03/24 追記) 「お客様のアカウントに登録された Kindle 端末またはアプリで……」エラーが出て買えない場合
Amazon ウェブサイトで Kindle 本を買おうとすると、「お客様のアカウントに登録された Kindle 端末またはアプリで、このコンテンツが読めるものは見つかりませんでした」というエラーが出て買えないことがあります。
これは Amazon による「え?あなた、パソコンからアクセスしてるけど、Kindle はパソコンのブラウザでは読めないんだよ?」というお節介機能です。対処するには、Amazon 側に「私のパソコンには Kindle for PC(上記でインストールした Windows 用アプリ)という、読めるツールがちゃんと入ってます」と教える必要があります。
教える方法ですが、上記の Kindle アプリで Amazon にログインした後で、Amazon ウェブサイト側での購入を再度試してみてください。上手く行けば下記画像のように、
配信先として Kindle for PC と表示されているはずです。