ガラパゴスタ

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ストレスフルなリッチよりもストレスフリーなプアを目指す生き方 Flatism(フラティズム)

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ソロ充、プア充、ストレスフリー、ミニマリズム、と色んな生き方を模索する私ですが、そんな私が目指すべき方向性を一つの言葉で表現できそうです。「山谷よりも平坦」を目指す生き方、名付けて Flatism(フラティズム)。

このフラティズムの概要についてまとめてみました。

Flatism(フラティズム)とは

Flatism(フラティズム) とは 山も谷もない平坦な人生 を目指すものです。

「人生、山あり谷あり」というけれど……

「人生、山あり谷あり」といいますが、この生き方は快適ではありません。

  • 慌ただしい。山(幸福)と谷(不幸)を行ったり来たりする。
  • 報われるとは限らない。努力しても山に辿り着けるとは限りない。
  • 一時的に強いストレスに見舞われる。山が待っているとしても谷を通過するのは辛いし登るのもしんどい。

要するに面倒くさいんですね。もっとシンプルに、マイペースに、無難に暮らしたいものです。

フラティズムは、そんな従来の生き方から脱して、平坦に生きることを目指します。

フラティズムの心構え(The Zen of Flatism)

  • 山谷よりも、平坦を
  • 解決よりも、解消を
  • 密集よりも、余裕を
  • 消費よりも、創造を
  • 推測よりも、行動を
  • 集団よりも、個人を
  • 空気よりも、意思を
  • 衝動よりも、習慣を
  • 博打よりも、確実を

フラティズムは~~である

  • フラティズムは、アイデアである
  • フラティズムは、コンセプトである
  • フラティズムは、ライフスタイルである
  • フラティズムは、ライフハックである

フラティズムは~~ではない

  • フラティズムは、宗教ではない
  • フラティズムは、教育ではない
  • フラティズムは、ルールではない
  • フラティズムは、ゲームではない

フラティズムを手に入れるための 3 のアプローチ(3 Approaches to Flatism)

フラティズムを手に入れるためには、以下の 3 つのアプローチを行います。

  • (1) ストレスを減らす
  • (2) 自分の性質を知る、様々な手段を知る
  • (3) 欲張らない

フラティズムは、言うなれば下記のように人生の波を「山谷ありきの慌ただしい波」から「起伏の小さな(できればプラスが多い)波」に変えていくイメージです。

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各アプローチは以下のように対応します。

  • (1) ストレスを減らす → 深い谷を避ける
  • (2) 自分の性質を知る、様々な手段を知る → なだらかな山の存在を知る
  • (3) 欲張らない → 高い山(険しい谷も含んでいる)を避ける

そうやって起伏の小さな、平坦な人生に近づけていきます。

(1) ストレスを減らす

フラティズムでは、ストレスを減らすことを ノイズを減らす と表現します。

5 つのノイズ(5-Noise)

減らすべきノイズは、以下 5 種類に分かれます。

  • 情報ノイズ
    • インプット過多で脳が疲労すること
    • 注意資源の無駄遣いとも言える
    • 例:スマホ等で何時間も SNS やネットサーフィンをする
  • ペースノイズ
    • 自分のペースが乱されること
    • 例:インターホン、上司「ちょっといいか?」、ドタキャン、タイヤがパンクした
  • 選択ノイズ
    • 主に所有物の多さにより 選択肢が多いせいで選択・判断に手間がかかる こと
    • 消耗していることを自覚していないことも多い
    • いわゆる断捨離やミニマリズムで削減できる
  • 不便ノイズ
    • 不便なこと全般
    • 例:通信が遅い、スーパーが遠い、タイピングが遅い
  • 健康ノイズ
    • 病気や負傷全般
    • 運動不足による体力低下、行動範囲縮小も含む

ノイズを減らすには

上記ノイズを減らすには、以下の心がけを意識します。

  • 発生源の対処
    • ノイズの発生源には近寄らない
    • ノイズの発生源から離れる
    • ノイズの発生源に働きかけて発生を軽減させる
  • 習慣と継続
    • 習慣的に、少しずつ片付ける
    • 毎日無理なく、少しずつ積み重ねる
  • システム化
    • 自分の頭や意識だけでは限界がある
    • ツール、システム、方法論などは積極的に取り入れる
  • ミニマイズ
    • 断捨離やミニマリズムなどを用いて、本当に重要なもの以外はバッサリ手放す
    • もの = モノ、人間関係、情報、仕事や趣味 etc...
  • 安定的サイクル
    • 規則正しい生活習慣、食生活を心がける
    • 日常生活に運動を取り入れる

具体的なノウハウについては、長くなるので割愛します。

(2) 自分の性質を知る、様々な手段を知る

フラティズムでは、自分にとっての「なだらかな山」――つまりは「大きな充実は無いが、大きなストレスも無く、そこそこ充実している」ものと出会うことも重要です。

そのためには 2 つほど知るべきことがあります。

  • 自分を知る
  • 手段を知る

自分を知る

自分を知るとは、「自分の好き嫌い」と「自分の限界」を知るということです。

自分の好き嫌いを知る:

  • 好きなことは増やし、嫌いなことは減らす
  • ゼロイチではなく、なるべく 増やす/減らす
    • 「どうせ無理」とすぐ諦めない
  • 好き嫌いをはっきり自覚しないと、行動に移せない
    • 例:「別にいいや」「みんな我慢してるんだし、これでいいや」

自分の限界(要領、適性、才能)を知る:

  • 向いてないことは上達しづらいので辛い
    • 努力が報われない
    • 非効率的で、達成までに時間や労力がかかりすぎる
  • 向いていることは簡単に達成できる
    • 加えて楽しいし、面白い

自分を知るためには、以下の行動が必要です。

  • 色んな趣味に手を出してみる
    • 例:「創作」「ゲーム」「消費」「奉仕(ボランティア)」のカテゴリ別に一つずつ
  • 何でもいいので、全国一位を取るつもりで本気になってみる
    • 例:勉強、ゲーム

手段を知る

世の中には様々な手段(テクニックから娯楽まで)があります。これらを知っているのと知らないのとで、人生の過ごし方や対処方法に雲泥の差が生じます。

手段を知るには、たとえば以下を行います。

  • 書店の自己啓発書、ビジネス書、新書、生活コーナーに足を運ぶ
  • 変わった生き方をしている人のブログを読む
  • キュレーションサイト、まとめサイト、ポータルサイトなどで人気記事を読む
    • 変わった生き方をしている人のコンテンツが見つかりやすい

なるべく本あるいはインターネットに頼りましょう。安易に周囲の人間に頼ってはいけません。常識や空気という名の無知や偏りにより、まともに知ることができないどころか、知ろうとする行為を妨害されかねません。

あくまでも「自分の主観で」「自分の意思で」知ろうとすることを忘れないでください。

(3) 欲張らない

フラティズムでは、大いなる充実をもたらす「険しい山」には挑みません。というのも、険しい山には谷底がつきものだからです。

具体的には以下を心がけます。

  • クイックエクスペリエンス(さっさと体験する)
    • やりたいことは、さわり(入門)でいいから、さっさと体験してしまう
    • 入門さえも難しいなら、代替案で満たすことを考える
    • さっさと体験すれば冷める or より具体的な情報が手に入る
  • ウォーターブレイキング(防波堤をつくる)
    • 上には上がいる(羨望、嫉妬、葛藤のもと)
    • 社会も人生も気になることや考えることが多すぎる
    • ネットなどを見すぎて知りすぎないよう、意識的に情報を遮断する

一つ例を挙げましょう。

例:恋人が欲しい

  • クイックエクスペリエンスで捉えると……
    • とりあえず街コンに申し込んでみる
    • (性欲を満たしたいだけだと仮説し)風俗に行ってみる
  • ウォーターブレイキングで捉えると……
    • 恋人が目に入る場所には行かない
    • クリスマスやバレンタインデーの日はデジタルデトックスする

※デジタルデトックスとは、スマホ・PCなどインターネットや通信が絡むデジタル機器の一切を触らないことです。

フラティズムの具体例

フラティズムの具体例をいくつか見ていきます。

※これらは私が「これはフラティズムじゃないか」と捉えたものです。実際に私が体験したり、実施者からヒアリングしたりしたわけではありません(そうでない例もありますが)。

田舎暮らし

ここでいう田舎暮らしとは、 自然環境で自給自足しながらのんびり暮らすスローライフ を指します。

  • 喧騒から物理的に距離を置くことでノイズをごっそり減らす
  • 減らせるノイズ
    • o 情報
    • o 健康
    • o ペース
    • x 選択
    • x 不便
  • 充足方法
    • 単調作業への没頭(衣食住に関する作業全般)
    • 小さな人間関係(≒家族)

田舎暮らしは一般人が手を出せる代物ではなく、経済的に裕福な社会的成功者のみが選択できる生き方です。

なぜ、刺激的で便利な都会暮らしをあえて捨てて、田舎に行くのかというと、それはフラットに生きたいからだと思うのです。刺激と利便には代償もつきもので、多くのストレスや不健康にさらされています。まして成功者にもなれば、凡人の非ではないでしょう。田舎であれば、そういった喧騒につきまとわれなくなります。物理的に離れていますから。

田舎暮らしの懸念は自給自足です。農業から料理まで、衣食住に関する作業をあえて行うことになります。一見すると面倒くさそうですが、会社での仕事や人間関係のような複雑さ、慌ただしさ、理不尽さはありません。淡々とこなしていくことができます。それでありながら、作業的にも夢中になれますし、美味しい食事や健康に繋がったりと副次的メリットも多い。

そういうわけで意外と充実しやすい生き方ではないか、と僕は睨んでいます。

読書家フリーター

これは会社の後輩から聞いた、本好きの友達の話です。彼は、有名大学を好成績で出ているほど優秀でありながら、会社に勤めたりバリバリビジネスしたりせず、 定時帰りが保証されたアルバイトで最低限働き、あとはひたすら本を読む 生活をしているそう。

  • 「読書さえあればいい」と割り切ることで生活をフラットにする
  • 減らせるノイズ
    • o 選択
    • o ペース
    • o 不便
    • x 情報
    • x 健康
  • 充足方法
    • 読書

非常にシンプルで燃費の良い生き方だと思います。フラティズムのお手本です。

本は一生モノのの趣味になりえるポテンシャルがあるので、「一生あっても足りない!」と感じられる感性の持ち主ならば退屈はしません。ならば、あとは本を読み続けるための基盤を最低限整えれば済みます。

ここで、私のように神経質ですと「でも集中して読むためには騒音の無い家が要るよね?」「かといって図書館みたいな人がいる場所では集中できないし……」となっちゃうのですが、彼はたぶんそうではないのでしょう。自分をしっかりと知っている(本があれば生活水準を落としても問題ないとわかっている)からこそ、アルバイトでいい、という大胆な行動ができたのだと思います。

プア充なソロ充

これは私の例です。

私はプア充(年収 300 万円で充実を目指す)とソロ充(恋人も友達もいないソロ状態で充実を目指す)に取り組んでいます。というのも、私は刺激や充実を得るよりも ストレスを感じることの方が圧倒的にイヤ だからです。

そこで、ストレスの温床である「高収入(≒長時間労働や過酷なビジネスゲーム)」と「人間関係」から離れることにしました。その過程や結果が本ブログ「ストレスフリーなソロ充ライフ」です。私は毎日定時退社を行い、日々趣味を満喫しています。

  • ストレスの温床に近寄らないことでストレスフリーの実現を優先する
  • 減らせるノイズ
    • o 選択
    • o ペース
    • o 不便
    • o 情報
    • o 健康
  • 充足方法
    • 趣味

ただし、私はまだ会社員で不自由ですし、神経質で不器用ゆえに生活水準も高めですし、充足方法としても色んな趣味に手を出し今もブログやら小説やらプログラミングやらマンガラノベやら嗜んでいるものの、寂しさや承認欲求には悩まされていますし……と、まだまだフラットとは言い難いです。

ただ、それでもフラティズムを取り入れ、人生を改善してきました。人生は今が一番楽しいです。引き続き精進して、フラット化を推進していく所存です。

おわりに

Flatism(フラティズム)という、新しいライフコンセプトについて提唱してみました。

今後も整備、改善、発展させていきたいと思います。ご意見などありましたら、ぜひお寄せください。