ガラパゴスタ

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都会の早歩きマンが見ている世界

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なぜ早歩きするのか、という疑問をいただきました。早歩きは都会ではごくごく普通のアクティビティです。今日は一人の早歩きマンとして、早歩きマンが見ている世界をご紹介することで、この疑問にお応えします。

※普段と趣向と変えて、少しふざけてます。息抜きにでも軽く読んでいただければ。

(前提)

僕はこんな環境で生きてます。

  • 都内 23 区に住み、また会社に通うサラリーマン
  • 都内は人口密度がエグくて、歩道の歩行者天国化は割と日常茶飯事

俺は強い

基本的に追い抜かれることはほとんどありません。

「その辺を歩いてる人たちの中で俺が一番強い」というささやかな優越感を楽しめます。

俺は強い。

ごぼう抜き

人を追い抜くのは日常茶飯事です。

人の多い場所や時間帯だと 何十人レベルのごぼう抜きも当たり前に起こせます

気持ちいいぜ。

エセはすぐに失速する

たまに僕と同じくらい、あるいはそれ以上のスピードで早歩きをする人がいますが、たいてい 100m もしないうちに失速します

早歩きは歩きです。長時間行えるはずの、歩行という動作であるはず。なのに失速?

片腹痛いわ。

どうしました?足でもくじきましたか?

たまに信号なのか、電車なのか知りませんが、小走りで駆ける人がいます(女性が多いイメージ)。

さすがに早歩きでは勝てません。抜かれます。でも 信号で追いついちゃうんですよね。しまいには追い抜かすという。

走った意味なくねぇ?

戦いは既に始まっている……っ!

みなさんは横断歩道で止まる時はどこに立ちますか?

僕は最前列です。当たり前じゃないですか。勝負は青信号になる前から始まっているのだから

基本中の基本ですよ?

道具の差じゃな

みなさんはどんな靴で通勤していますか。男性は革靴で、女性はヒールでしょうか。

甘い。あまりにも甘い。僕は運動靴です。おかげで歩きやすい。可動域も広くて足も痛みづらい。

弘法筆を選ばずだって?まだそんなこと信じてんの?

世は戦国時代

早歩きマンに襲いかかるのが、通行人兵の数々の陣形です。

早歩きマンは体力と知力を駆使して、これらを打破しなくてはなりません。

よく遭遇する陣形と、その対処法について見ていきましょう。

長蛇(ちょうだ)

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縦長の一列です。

これは通路を二分する陣形で、早歩きマンを左右片方に押し込めます。

対処法:長蛇の先頭を見て、空いている方を進みます。「とりあえずこっちから進むか」と横着せず、左右両方とも確認しましょう。

衝軛(こうやく)

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長蛇の強化版で、縦長の二列です。

これは人数を割く分、長蛇よりも強力に通路を左右二分できる陣形で、特に混雑した通路だと 一見して衝軛であることがわからない という擬態効果ももたらします。

対処法:長蛇を見つけたら、最後尾からじっくり静観しましょう。衝軛が仕掛けられている可能性があります。仕掛けられていたら、衝軛全体を一本の境界と捉えて、あとは長蛇と同じ対策を取ります。

雁行(がんこう)

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長蛇の強化版で、横方向にも太くした陣形です。

この陣形の怖いところは、複数の勢力によって偶発的に構築されてしまう ところにあります。たとえば前の遅い人 A を追い抜こうとする早歩きマン B と、その B が遅いからと抜こうとする早歩きマン C がいたとします。B は A の右から抜こうとしますが、C はその B のさらに右から抜こうとします。結果的に A, B, C 三人で横長の陣形が生成されるのです。

対処法:通路をしっかりと観察して、雁行が形成される前に突破しましょう。あるいは、雁行を形成しようとする B や C の前に先手を打って割り込み、雁行の形成を阻止します。

逆鶴翼(ぎゃくかくよく)

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逆 V の字をかたどった陣形です。

V 字の谷まで誘導されてしまったが最後、文字通りの囲い込みにより歩行速度が鶴翼集団の速度にまで落とされてしまうという恐ろしい陣形です。

通常、幾重もの戦力が参入した混雑通路の場合、各兵は自由に進んでいますから、冷静に観察しながら隙間を縫っていくことでどんどん前進できますが、稀に彼らの歩調が合い(あるいは先頭のカリスマ性によって意識的 or 無意識的に合わせられ)、 V の字のまま同じスピードで進むという現象が発生します

怖いのは、ある時突然、この逆鶴翼が発生していまい、自分の居場所が V 字の谷になってしまうことです。

対処法:「左右どちらか一方からは先に進める」という状態を常に確保しながら進みましょう。逆を言えば、この状態を維持するよう目を光らせておくことで、逆鶴翼の形成を察知できます。形成されそうな時は、死力を尽くしてでも突破してください。

おわりに

早歩きマンはなぜ早歩きをするのか。

これでおわかりいただけたかと思います。そんなことを聞くのは野暮なのだということに。強いて言うなら、そうですねぇ、「ここが都会であり、そこに道があり、人がいるから」です。

以上、早歩きマンが見ている世界について取り上げてみました。どうです、納得していただけましたか?楽しそうでしょう?都会にお越しの際は、ぜひあなたも取り入れてみてください。