ガラケーはポメラよりも小さなテキスト入力端末なのだという話
「まだガラケーなの?」 「スマホにかえたら?」
何度も言われた台詞ですが、僕がガラケーをやめることはありません。そもそもの認識が違います。ガラケーはスマホのようなポータブルな多機能デバイスではなくワープロであり、もっと言えば ポメラのもっと小さい版 として使っています。
ポメラとは
みなさまはポメラをご存知でしょうか。小型のデジタルメモ端末で、ネットも見れない、アプリもゲームもない、そんなヤツです。
「え?何をするの?」
と突っ込まれますが、やることは一つ。ただただテキストを書く。それだけです。
僕は書くのが大好きなので一瞬でポメラを理解しましたが、(僕の観測範囲では)理解できない方が多数派のようです。しかし、刺さる人には刺さります。実際、10 周年記念のキャンペーンが開催されるくらいには盛況です。テキスト大好きな変態さんは世の中にごまんといるのです。
ガラケーもポメラみたいなもの
僕が思うに、ガラケーもポメラみたいなものだと思うんですよ。つまり テキスト入力端末 であると。
ここでパソコン、ポメラ、ガラケーの特徴をまとめてみましょう。
- パソコン …… 何でもできるし、テキスト入力もできるが、重たい。
- ポメラ …… テキスト入力しかできないし、パソコンほど効率化できないが、持ち運べる。
- ガラケー …… ポメラよりも効率は著しく落ちるが、そこそこ入力できるし、 立って手に持ったままでも打てる。
つまりパソコンを削いでテキスト入力と携帯性に特化したのがポメラであり、そのポメラをさらに削いで携帯性を高めたのがガラケーなんです。いや、ガラケーにそんな開発秘話はないんですけど、そう言っても差し支えないくらい、ガラケーは 携帯性の高いテキスト入力端末 として上手くはまってくれるんです。
ガラケーでテキスト入力なんて無理?いいえ、できますよ
「ガラケーでまともなテキスト入力などできるはずがない」
そう思われるかもしれませんが、意外とそうでもありません。
一工夫必要だったりします。ポイントを 3 点ほど紹介しておきます。
ポイント1. 文字入力はメールで
ガラケーでテキスト入力する際のポイントは メール機能で書く ことにあります。
突然ですが、メール機能の仕様を見てみましょう。(※数値はガラケー次第で微妙に異なります)
- 1 メールにつき 1 つのタイトルと 1 つの本文がある
- タイトルは 100 文字以内
- 本文は 10000 文字 以内
- メール保存領域には「受信箱」と「送信箱」がある
- 受信箱、送信箱ともに 400 件 保存できる
- ソートや検索といった機能もある
おわかりですか。10000 文字 x 400 件。結構な文字量ですよ。小さなメモ端末としては十分な性能です。
ポイント2. 入力方式は 2 タッチ入力で
ガラケーというと「かな入力」を思い出すかもしれません。「お」を打ちたければ「あ」のキーを 5 回叩く、あの打ち方ですね。
しかし打ち方にはもう一つ、 2タッチ入力 というものがあります。
これは 2 打で 1 文字を打とう というコンセプトで、たとえば「あ」は「あ」のキーを 2 回、「い」は「あ」のキーと「か」のキー、……という具合です。1打目で「あかさたなはまやらわ」を決め、続く 2 打目で「あいうえお」の子音を決める――そんな打ち方です。
※ ポケベル打ち とも言います
この 2 タッチ入力がすこぶる速い。残念ながらガラケーは性能が貧弱なので、どんなに速く打っても秒間 3~4 文字ペースが上限になってしまいますが、もし追いつくとしたら、1 日 1 万文字以上書くことも苦ではなくなります。実際、一時期の僕は普通に 5000 文字くらいは書いてましたし。
ポイント3. パソコンへの転送はメール送信で
ポイント 1 にも書きましたが、メールを使ってメモをしているので、パソコンに送りたい場合はメール送信で一発です。転送量もたかが知れているので、パケット定額制でなくても 1000 円超えません。
※若い方は「定額制」という概念がよくわからないかもしれません。その昔、通信は定額制ではなく「通信した量だけかかる」ものでした。何百 MB と通信したら、そりゃもう何十万円という請求が冗談抜きで飛んでくる世界でした。
送信先ですが、僕は Gmail に送っています。
ここで少し普段の運用を晒しておくと、1 日 1 メールで日記兼支出記録兼メモを書いており、帰宅時に送信します。以下はパソコン側から見たメール受信箱です。
これを必ず読み返しています。忘れないようタスク管理で制御していますので、僕は毎日振り返りできていますし、支出も記録できていますし、アイデアなども逃さずに済んでいます。
stressfree-fulfilling-solo.hatenablog.com
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ちなみに上記の 2018/12/15 はメモ量が少ない方ですね。たまにアイデアの神様が降りてきたりすると、以下のようにメモが炸裂します。
この程度の分量ならガラケーでサクサク書けます。ガラケーはテキスト入力端末と名乗れるポテンシャルを持っている、と僕は思います。
タスネスという美点
ガラケーはポメラよりも携帯性に優れたテキスト入力端末であると同時に、タフネス(頑丈性)も桁違いに優れています。
バッテリー
バッテリーは(だいぶ老朽化した今でも)3 日くらい保ちます。全盛期は 5 日くらいは保ってました。
落としても壊れない
もう 10 回は落としてますが、まだまだ現役です。
おわりに
というわけで、ガラケーはテキスト入力端末なのだという話でした。
もはや入手不可能となってしまったガラケーですが、もしお持ちの方で、テキスト入力がお好きな方がいらっしゃれば、ぜひ携帯性バツグンのメモ機として使ってみてください。手放せなくなります。
p.s. 最近よく聞く「ガラホ」はどうなんでしょうね。このテキスト入力端末としてのガラケーレベルの働きはできるのだろうか……?
(2019/01/12 追記)
yabuoso さんからコメントをいただきました!ありがとうございます!
電池のもちも変換もイマイチなようですね……。今のガラケーが使えなくなるまでとことん使い続けようと改めて思いました。