Tritask スタートアップガイド
Tritask という拙作のタスク管理ツールについて、わかりやすい資料が無かったので、本記事にて解説致します。
本記事では Tritask について基本的なコンセプトや使い方をざっと紹介していきます。全部読むのもよし、拾い読みしてイメージを掴んでいただくもよし、何かしらの参考になれば幸いです。
想定読者
タスク管理に取り組んでいる方 を対象とします。
タスク管理について全く知らない方には厳しいかもしれません。が、もしかしたら読めるかもしれません。読んでみて判断していただければと思います ^^;
それと、TaskChute を知っている方は理解しやすいと思います(TaskChute を元にしてつくったツールですので)。
Tritask について
まずはじめに、Tritask のコンセプトについて説明します。
Tritask とは
タスク管理メソッドおよびツールの一種です。
TaskChute に強く影響されています。TaskChute から「見積もり機能」と「Excel依存」を省いたものと考えれば大体合ってます。
Tritask では 一行に一つのタスクを書き、これを並べる ことでタスクリストを実現します。並び順は「今日やるタスク」「明日以降やるタスク」「昨日以前にやったタスク」の三種類に分かれます(Triは3を意味します)。 ソート操作を実行するだけで並ぶので、ユーザーが手作業で並び替える手間はありません。
ユーザーがやることは、
- (1) タスクを Tritask に洗い出していく
- (2) 洗い出したタスクに開始日を設定していく
- (3) ソートする
これだけです。これだけで「今日やるタスク」と「明日以降やるタスク」に分かれます。ユーザーは「今日やるタスク」に集中するだけです。また、「今日やるタスク」内のタスクを意図した順番に並び替えることも可能ですので、TaskChute みたく直列タスクリスト(上から順番に実行するリスト)もできます。
もう一つ、Tritask の特徴として テキストエディタ上で操作する ことが挙げられます。画面やダイアログを経由せず、キーボードだけで素早く操作できるのが特徴です。データもただのテキストファイルですので管理が容易です。
タスクの開始と終了
タスクの開始/終了状態の管理についても取り上げておきましょう。まず既存ツールでは、
- TODO リスト → チェックを付ける
- TaskChute → 開始時刻と終了時刻を記入する
となっていますが、Tritask では TaskChute のやり方を踏襲しています。開始時刻と終了時刻を記入する スタイルです。
ここで「え?時刻をいちいち手で打つの?」と思われるかもしれませんが、ご安心ください。Tritask の機能として「タスクを開始する」「タスクを終了する」操作を用意しています。ワンタッチで開始/終了できます。
Tritask で出来ること
基本的な概念はサポートしています。
- デイリータスクリスト
- インボックス
- ルーチンタスク(定期タスク)
- ログ(過去実行したタスクの記録)
- データのインポート/エクスポート
Tritask で(工夫すれば)出来なくもないこと
高度なタスク管理ツールが持つ概念も、工夫すれば実現できないことはないです。
- サブタスク
- ラベルやタグの付与
- プロジェクトやコンテキストの付与
Tritask で出来ないこと
以下はサポートしていません。
- 見積もり管理
- スマホ利用
- フィルタリング(特定の属性を持つタスクだけを表示する、一括操作する等)
- スター
- 添付ファイル
セットアップ
Tritask のセットアップ手順についてまとめておきます。
1. 必要なプログラムと設定
以下の手順が必要です。
詳しくは ドキュメント を見てください。細かい解説は割愛します。逆を言うと、秀丸エディタや Python を知っている人が前提のツールということになります(ここは課題ですね。もっと初学者に優しい手段で実現したいところです)。
2. データファイルを準備
拡張子 .trita のテキストファイルなら何でも OK です。
3. データファイルに区切りを入れる
trita ファイルを見やすくするために、区切りはぜひ書いておくことをオススメします。
区切りは以下の5つがあると便利です。
※今日 = 2018/07/31 とします
---- INBOX <ここにインボックスを書く> 1 2018/07/31 Tue 00:00 00:00 ---- TODAY DONE hold:0 <ここに今日終了したタスクが並ぶ> 2 2018/07/31 Tue ---- TODAY TODO hold:0 <ここにデイリータスクリストを書く&消化していく> 3 2018/08/01 Wed ---- TOMORROW TODO hold:1 <ここに明日以降のタスクが並ぶ> 4 2017/07/01 Sat 00:00 00:00 ---- YESTERDAY DONE <ここに昨日以前のタスクが並ぶ>
各区切りの意味(hold、ハイフン、時刻 00:00 の意味など)については後述しますが、一言で言うなら「区切りとして機能させるための記述」です。
4. タスクを登録してみる
準備ができたらタスクを登録してみましょう。
Add Task から追加していきます。どの行に追加しても構いません(どうせ後でソートするので)。今日やるタスクは開始日を今日にして、明日やるタスクは開始日を明日以降に設定しましょう。開始日の変更は Walk Day を使うと楽です(3を入力して3日後を設定、とかできます)。
追加し終えたらソートを行います。メニュー項目でいうと Sort です。すると、上記区切りの通りに並んでくれるはずです。
Tritask では 何か操作する → ソートする という手順を繰り返します。
操作イメージ
Tritask でどのようにタスクを管理していくのか、操作イメージを簡単に説明します。
1. 管理画面を開く
trita ファイルをテキストエディタで開くだけです。
2. 操作する
テキストエディタ上でガシガシ編集するだけです。
基本的にはカーソルキーで縦横無尽に移動しつつ、タスク名を直接編集するという形になるでしょう。ただしタスクの操作は Tritask メニューから行うと楽です。メニューはショートカットキーで呼び出します。
私の例
私は Alt + A でメニューを呼び出すようにしています。主要な操作は以下のように呼び出します。
操作 | ショートカット | 意味 |
---|---|---|
タスクを追加 | Alt + A → A | Add |
タスクを複製 | Alt + A → C | Copy |
タスクを開始 | Alt + A → S | Start |
開始したタスクを終了 | Alt + A → E | End |
タスクの実行日時を変更 | Alt + A → D | Date |
開始中のタスクにジャンプ | Alt + A → J | Jump |
ソート | Alt + A → Space | 意味は無い。押しやすいのでスペースにした |
ほとんど左手のみで操作できるようになっています。
ワークフロー
ここでは Tritask を用いた、典型的なタスク管理のワークフロー(運用の流れ)について述べていきます。
※ここでは今日 = 2018/08/01 水曜日 だとします。
1. タスクを洗い出す
まずはタスクを洗い出します。
trita ファイルをテキストエディタで開き、Add Task でガシガシ追加していきましょう。
類似タスクを追加したい場合、Copy Task を使うと簡単に複製できます。プロジェクトやサブタスクをつくりたい場合も、この Copy が使えます。
以下「電子書籍を執筆する」という想定で例を示していきます。
↓ Add Task で空のタスクをつくる 2018/08/01 Wed ↓ 分類名を先頭に書く 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 ↓ Copy Task で複製していく 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 ↓ タスクを洗い出していく 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 ニーズ調査 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 既存書籍調査 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 タイトル考える 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 章立て設計する 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 面白そうか仲間に訊いてみる 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 期限決める 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 試しに書いてみる 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 出版方法調べる
ただし、これだとソートしたら順番があべこべになってしまいます。見づらいです。工夫して文字を付与して、実行順序に並べてみましょう。
2. タスクを並べ替える
順番があべこべで見づらいタスクリストを、見やすく並ぶようにします。
↓ ソートすると以下順番になる(あべこべで見づらい) 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 タイトル考える 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 ニーズ調査 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 出版方法調べる 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 既存書籍調査 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 期限決める 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 章立て設計する 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 試しに書いてみる 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 面白そうか仲間に訊いてみる ↓ 並び順をコントロールするために、特定の文字を付与させます。 ↓ ↓ たとえば aN で指定する。a1, a2, a3, ... 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a2 タイトル考える 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 ニーズ調査 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a2 出版方法調べる 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 既存書籍調査 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a2 期限決める 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a4 章立て設計する 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a3 試しに書いてみる 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 面白そうか仲間に訊いてみる ↓ 再度ソートする 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 ニーズ調査 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 既存書籍調査 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 面白そうか仲間に訊いてみる 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a2 タイトル考える 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a2 出版方法調べる 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a2 期限決める 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a3 試しに書いてみる 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a4 章立て設計する
だいぶ見やすくなりました。上から順番に消化すればいいのです。
3. 今日やるものとそれ以外を決める
ですが、今日だけで全てのタスクを消化するのは無理なので、今日やるものとそうでないものを分けましょう。
2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 ニーズ調査 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 既存書籍調査 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 面白そうか仲間に訊いてみる 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a2 タイトル考える 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a2 出版方法調べる 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a2 期限決める 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a3 試しに書いてみる 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a4 章立て設計する ↓ ここでは a1 だけ今日やることにします。 ↓ a2 は明日、a3 以降は来週に回しましょう。 ↓ ↓ 日付操作は Walk Day を使うと楽です。 ↓ たとえば 1 日後にしたいなら +1 を指定するだけで済みます。 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 ニーズ調査 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 既存書籍調査 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 面白そうか仲間に訊いてみる 2 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 タイトル考える 2 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 出版方法調べる 2 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 期限決める 2 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a3 試しに書いてみる 2 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a4 章立て設計する
これで今日やるものとそれ以外に分かれました。区切りがないので見づらいですが、区切りも入れると以下のようになります。
2 2018/08/01 Wed ---- TODAY TODO hold:0 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 ニーズ調査 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 既存書籍調査 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 面白そうか仲間に訊いてみる 3 2018/08/02 Thu ---- TOMORROW TODO hold:1 3 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 タイトル考える 3 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 出版方法調べる 3 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 期限決める 3 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a3 試しに書いてみる 3 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a4 章立て設計する
だいぶ見やすくなりました。
※区切りの意味(hold や ---- など)について後述します。今はとりあえずそういう書き方をする、とだけ思っていただければ OK です。
4. 今日やるタスクを消化する
では、今日やるタスクが定まったところで、上から消化していきましょう。
2 2018/08/01 Wed ---- TODAY TODO hold:0 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 ニーズ調査 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 既存書籍調査 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 面白そうか仲間に訊いてみる 3 2018/08/02 Thu ---- TOMORROW TODO hold:1 3 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 タイトル考える 3 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 出版方法調べる 3 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 期限決める 3 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a3 試しに書いてみる 3 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a4 章立て設計する ↓ ニーズ調査を開始する(13:18 に開始した場合) ↓ Start Task で一発です 2 2018/08/01 Wed ---- TODAY TODO hold:0 2 2018/08/01 Wed 13:18 電子書籍執筆 a1 ニーズ調査 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 既存書籍調査 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 面白そうか仲間に訊いてみる 3 2018/08/02 Thu ---- TOMORROW TODO hold:1 3 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 タイトル考える 3 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 出版方法調べる 3 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 期限決める 3 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a3 試しに書いてみる 3 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a4 章立て設計する ↓ ニーズ調査を終了する(14:22 に終わった場合) ↓ End Task で一発です 2 2018/08/01 Wed ---- TODAY TODO hold:0 2 2018/08/01 Wed 13:18 14:22 電子書籍執筆 a1 ニーズ調査 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 既存書籍調査 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 面白そうか仲間に訊いてみる 3 2018/08/02 Thu ---- TOMORROW TODO hold:1 3 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 タイトル考える 3 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 出版方法調べる 3 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 期限決める 3 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a3 試しに書いてみる 3 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a4 章立て設計する ↓ ソートする 2 2018/08/01 Wed 13:18 14:22 電子書籍執筆 a1 ニーズ調査 2 2018/08/01 Wed ---- TODAY TODO hold:0 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 既存書籍調査 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 面白そうか仲間に訊いてみる 3 2018/08/02 Thu ---- TOMORROW TODO hold:1 3 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 タイトル考える 3 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 出版方法調べる 3 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 期限決める 3 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a3 試しに書いてみる 3 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a4 章立て設計する
消化したタスクは、残っているタスクよりも上に表示されていることがわかります。「今日はあと2つのタスクが残っている」ことが見てわかると思います。
このようにして今日のタスクを全部潰していきます。
おまけとして「今日やったタスク」の区切りを入れておきましょう。
1 2018/08/01 Wed 00:00 00:00 ---- TODAY DONE hold:0 ★ここを追加しました 2 2018/08/01 Wed 13:18 14:22 電子書籍執筆 a1 ニーズ調査 2 2018/08/01 Wed ---- TODAY TODO hold:0 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 既存書籍調査 2 2018/08/01 Wed 電子書籍執筆 a1 面白そうか仲間に訊いてみる 3 2018/08/02 Thu ---- TOMORROW TODO hold:1 3 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 タイトル考える 3 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 出版方法調べる 3 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 期限決める 3 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a3 試しに書いてみる 3 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a4 章立て設計する
さらに見やすくなりました。
5. 明日になったら?
明日、つまりは 2018/08/02 を迎えると、タスクの並び順はどうなるでしょうか。
Tritask では「今日 = 2018/08/02」だと自動で認識します(余談ですが TaskChute だとここは自分で切り替える必要がありますよね。基準日という名前でしたね)。なので、ソートすると以下のようになります(a1のタスクは全部終了させたものとします)。
1 2018/08/02 Thu 00:00 00:00 ---- TODAY DONE hold:0 2 2018/08/02 Thu ---- TODAY TODO hold:0 2 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 タイトル考える 2 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 出版方法調べる 2 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 期限決める 3 2018/08/03 Fri ---- TOMORROW TODO hold:1 3 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a3 試しに書いてみる 3 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a4 章立て設計する 4 2018/08/01 Wed 13:18 14:22 電子書籍執筆 a1 ニーズ調査 4 2018/08/01 Wed 14:33 15:44 電子書籍執筆 a1 既存書籍調査 4 2018/08/01 Wed 16:00 17:00 電子書籍執筆 a1 面白そうか仲間に訊いてみる
注目したいのは二点。
一点目。2018/08/02 のタスクだった a2 のタスクたちが、今日のタスクとして表れました。
二点目。昨日 2018/08/01 のタスクは、明日以降のタスクよりも下に表示されています。過去のタスクは用済みなので、下部にまとめておいておくというアイデアです。
少し見づらいので、やはり区切りを追加して見やすくしておきましょうか。以下のようになります。
1 2018/08/02 Thu 00:00 00:00 ---- TODAY DONE hold:0 2 2018/08/02 Thu ---- TODAY TODO hold:0 2 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 タイトル考える 2 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 出版方法調べる 2 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 期限決める 3 2018/08/03 Fri ---- TOMORROW TODO hold:1 3 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a3 試しに書いてみる 3 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a4 章立て設計する 4 2017/07/01 Sat 00:00 00:00 ---- YESTERDAY DONE ★ これを追加しました 4 2018/08/01 Wed 13:18 14:22 電子書籍執筆 a1 ニーズ調査 4 2018/08/01 Wed 14:33 15:44 電子書籍執筆 a1 既存書籍調査 4 2018/08/01 Wed 16:00 17:00 電子書籍執筆 a1 面白そうか仲間に訊いてみる
「明日以降のタスク」と「昨日以前にやったタスク」の境界がわかりやすくなったかと思います。
6. インボックスやメモを書きたいのですが?
最後にインボックスについても紹介しておきましょう。
Tritask では開始日の無いタスクがインボックスになります。一番上に表示されるのが特徴です。名前こそインボックスですが、メモ欄として使っても問題ありません。使い方は自由です。
インボックスの追加は Add Inbox にて行います。
↓ 三件ほど追加してみる 1 2018/08/02 Thu 00:00 00:00 ---- TODAY DONE hold:0 2 2018/08/02 Thu ---- TODAY TODO hold:0 2 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 タイトル考える 2 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 出版方法調べる 2 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 期限決める 3 2018/08/03 Fri ---- TOMORROW TODO hold:1 インボックス インボックス インボックス 3 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a3 試しに書いてみる 3 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a4 章立て設計する 4 2017/07/01 Sat 00:00 00:00 ---- YESTERDAY DONE ★ これを追加しました 4 2018/08/01 Wed 13:18 14:22 電子書籍執筆 a1 ニーズ調査 4 2018/08/01 Wed 14:33 15:44 電子書籍執筆 a1 既存書籍調査 4 2018/08/01 Wed 16:00 17:00 電子書籍執筆 a1 面白そうか仲間に訊いてみる ↓ ソートする インボックス インボックス インボックス 1 2018/08/02 Thu 00:00 00:00 ---- TODAY DONE hold:0 2 2018/08/02 Thu ---- TODAY TODO hold:0 2 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 タイトル考える 2 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 出版方法調べる 2 2018/08/02 Thu 電子書籍執筆 a2 期限決める 3 2018/08/03 Fri ---- TOMORROW TODO hold:1 3 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a3 試しに書いてみる 3 2018/08/06 Mon 電子書籍執筆 a4 章立て設計する 4 2017/07/01 Sat 00:00 00:00 ---- YESTERDAY DONE ★ これを追加しました 4 2018/08/01 Wed 13:18 14:22 電子書籍執筆 a1 ニーズ調査 4 2018/08/01 Wed 14:33 15:44 電子書籍執筆 a1 既存書籍調査 4 2018/08/01 Wed 16:00 17:00 電子書籍執筆 a1 面白そうか仲間に訊いてみる
インボックスが一番上に表示されていることがわかります。
基本操作
Tritask がサポートする操作のうち、基本的なものを紹介します。
タスクの追加/削除/更新/複製
一行一タスクなので、以下のように手作業でも操作できます。
- 追加 = 追加したい箇所に Enter で空行を追加する
- 更新 = 編集したい行を直接いじる
- 削除 = 消したい行を Backspace や Delete で消す
- 複製 = 複製したい行をコピペする
しかし手作業だと手間です。特にタスク追加時は、実行日を書かないといけなくて大変です。追加と複製については Tritask メニューから行うのが楽です。
- 追加 → Add Task
- 複製 → Copy Task
メニューからだと実行日や開始時刻といったあたりも自動で入力/クリアしてくれます。
タスクの開始と終了
Tritask においては、
- タスクを開始する = 開始時刻を記入する こと
- タスクを終了する = (開始時刻が記入された状態でさらに)終了時刻を記入する こと
です。なので開始/終了したい場合は、単に現在時刻を記入すればいいです。ただ手打ちで時刻を打つのはしんどいので、Tritask メニューから一発で挿入します。Start Task と End Task です。
開始日のコントロール
タスクの開始日をスムーズに行う操作をサポートしています。
- Walk Day
選択中のタスクの開始日を、入力した日数だけで進めます or 戻します。3 とか +3 なら3日後、-7 なら一週間前です。
- Change to Today
選択中のタスクの開始日を今日にします。
- Clear Date
選択中のタスクの開始日をクリアします(インボックスタスクになります)。
開始日のコントロール2
開始日を直接いじることもできます。その際 曜日部分はソート時に自動反映される のでいじらなくて OK です。
直接いじる際に注意したいのは、日付を不正な値にしないことです。不正だとソート時にエラーとなりエラーログが開かれます。以下に不正な日付の例を挙げます。
2 2018/07/31 Tue 休憩 2018/07/32 Tue ★このタスクは開始日が不正です
7月32日は存在しません。
ソート
ソートとは trita ファイル中の各行(つまりタスク一件一件)を昇順で並び替える ことです。それ以上の意味はありません。
Tritask では ソートするだけでタスク全体が意味のある並びになります。意味の塊は5つあって、
- インボックス(開始日未定のタスク)
- 今日やったタスク
- 今日やるタスク
- 明日以降のタスク
- 昨日以前のタスク
この5つです。表示順も上からこの通りです。
タスクを思い通りの順番に並べたい
ここで「タスクを思い通りの順番に並べるにはどうしたら?」という疑問が生じるかと思います。
可能です。 ソートの性質(昇順に並ぶ)を理解して、上手いことタスク名を工夫する ことです。
たとえば以下四つのタスクがあるとして、以下の順番で並べたいとしましょう。
2018/08/01 Wed タスク 最初にやりたい 2018/08/01 Wed タスク 次にやりたい 2018/08/01 Wed タスク その次にやりたい 2018/08/01 Wed タスク 最後にやりたい
これをソートすると、以下のように意図した順番になりません。
2 2018/08/01 Wed タスク その次にやりたい 2 2018/08/01 Wed タスク 最初にやりたい 2 2018/08/01 Wed タスク 最後にやりたい 2 2018/08/01 Wed タスク 次にやりたい
意図した順番で並びるために、ソートが「昇順で並べる」という性質に考慮して、たとえば以下のようにします。
2 2018/08/01 Wed タスク 3 その次にやりたい 2 2018/08/01 Wed タスク 1 最初にやりたい 2 2018/08/01 Wed タスク 4 最後にやりたい 2 2018/08/01 Wed タスク 2 次にやりたい
ここでは実行したい順序を数字で書きました。これをソートすると
2 2018/08/01 Wed タスク 1 最初にやりたい 2 2018/08/01 Wed タスク 2 次にやりたい 2 2018/08/01 Wed タスク 3 その次にやりたい 2 2018/08/01 Wed タスク 4 最後にやりたい
完成です。意図した順番で並んでくれました。
このようにしてタスクの並び順をコントロールします。最初は難しいかもしれませんが、慣れればサクサクと並び替えられます。
(参考) 昇順
各文字を昇順で並べると以下のとおりになります。
!"#$%&'()*+,-./0123456789:;<=>?@ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ[\]^_`abcdefghijklmnopqrstuvwxyz{|}~
たとえば「A」は「a」よりも先に並ぶ(先に表示される)ことがわかります。
発展的な操作
ここではタスク管理の諸概念が絡む使い方や、知っておくと便利な操作方法など、基本よりも高度な使い方について見ていきます。
属性
Tritask ではタスク名に attrname:value
という文字列を書くと、当該 タスクに属性 attrname を付与する という意味になります。
属性として以下があります。
- ルーチンタスクにする
- 開始日を常に固定する
ルーチンタスク(定期タスク)
ルーチンタスクを実現するには、タスク名に rep:N
を記述しておきます。そうすると、当該タスクを終了した時に、 開始日が +N 日された当該タスク が複製されます。
例を見ていきましょう。
↓ 毎日実行するルーチンタスクとしてメールチェックを追加します 2018/08/01 Wed 昼休憩後のメールチェック rep:1 ↓ これを終了してみます 2018/08/01 Wed 13:00 13:04 昼休憩後のメールチェック rep:1 ↓ この時、タスクが一つ下に複製されます。 2018/08/01 Wed 13:00 13:04 昼休憩後のメールチェック rep:1 2018/08/02 Wed 昼休憩後のメールチェック rep:1
あとはソートするだけです。ソートすれば、複製された 8/2 のタスクは「明日以降のタスク」エリアに移ります。
ルーチンタスク応用
定期設定はある程度細かく設定できます。
例1: 一週間毎に繰り返すルーチンタスク。
N=7 を指定します。
2018/08/01 Wed 週一バックアップ rep:7
例2: 3日毎に繰り返すタスク。ただし休日はスキップする。
N=3を指定します。スキップについては skipweekend:1
という属性を使います。1
の部分に意味はありませんが、属性であると Tritask に認識させるため何らかの値は必要です。慣習的に 1
が良いでしょう。
2018/08/01 Wed はてなブックマークでトレンドを読む rep:3 skipweekend:1
スキップ設定は他にもいくつかあります。以下に示しておきます。
記述する内容 | 意味 |
---|---|
skipmon:1 |
月曜日はスキップ |
skiptue:1 |
火曜日はスキップ |
skipwed:1 |
水曜日はスキップ |
skipthu:1 |
木曜日はスキップ |
skipfri:1 |
金曜日はスキップ |
skipsat:1 |
土曜日はスキップ |
skipsun:1 |
日曜日はスキップ |
skipweekday:1 |
平日(月-金)はスキップ |
skipweekend:1 |
休日(土日)はスキップ |
複数指定すると「全てを満たす」という意味になります。以下に例を挙げます。
2018/08/01 Wed 水曜日と休日をスキップするルーチンタスク rep:1 skipweekend:1 skipwed:1
ホールド(開始日の固定)
ホールドとは 開始日を固定する 属性です。
Tritask ではそもそも 開始日が今日より前の未終了タスク があった時、ソートを行うと 開始日を今日にする という仕様があります。これは「やりもらしたタスク」をスルーしてしまうのを防ぐための機能なのですが、この仕様だと困る点が一つあります。
区切りを作れない のです。
区切りは常に同じ位置に表示させたいものです。
- 例1: 「今日やるタスク」の区切りは、今日のエリアの一番上に表示したい
- 例2: 「明日以降やるタスク」の区切りは、明日以降のエリアの一番上に表示したい
じゃあどうすればいいかと考えて、Tritask ではホールドという属性を用意しました。
タスク名に hold:N
と書くと、そのタスクの開始日はソートされた時、常に「今日 + N 日」 になります。
以下に例を示します。
記述する内容 | 意味 |
---|---|
hold:0 |
このタスクは開始日が常に「今日」になる |
hold:1 |
このタスクは開始日が常に「明日」になる |
hold:-1 |
このタスクは開始日が常に「昨日」になる |
区切りタスクの意味を理解する
以上を踏まえて、ここでは上述した区切りタスクを改めて見てみましょう(ここでは今日 = 2018/07/31 とします)。
---- INBOX <ここにインボックスを書く> 1 2018/07/31 Tue 00:00 00:00 ---- TODAY DONE hold:0 <ここに今日終了したタスクが並ぶ> 2 2018/07/31 Tue ---- TODAY TODO hold:0 <ここにデイリータスクリストを書く&消化していく> 3 2018/08/01 Wed ---- TOMORROW TODO hold:1 <ここに明日以降のタスクが並ぶ> 4 2017/07/01 Sat 00:00 00:00 ---- YESTERDAY DONE <ここに昨日以前のタスクが並ぶ>
今日のタスク(TODAY DONE と TODAY TODO)と明日以降のタスク(TOMORROW TODO) について見ていきます。
今日のタスクを仕切る区切りでは hold:0
を使っています。明日以降のタスクを仕切る区切りでは hold:1
を使っています。これは「常に開始日を今日にする」「明日にする」と指定させているわけですね。
それからもう一つ、タスク名の先頭が ----
となっているのは、どのタスクよりも最初に表示させたいからです。先頭には実はスペースがあります。 スペースは昇順ではどの文字よりも最初に表示される文字 です。
ハイフンを使っているのは、単に見やすくするためです。見やすくするためなら何でもいいです。 --------
でもいいですし、 ========
でもいいでしょう。
……と、解説していくと長くなってしまいますが、要するに区切りとして機能させるために、
- 何とかして書き方を工夫(昇順で並び替わることを考慮)している
- 必要ならホールド属性で開始日を固定する
の二つのアプローチを使っているというわけです。
複数タスクをまとめて操作
「タスクの開始日時を更新する」操作と「開始日時を今日にする」操作に限り、一度に複数のタスクをまとめて操作することができます。メニューには
データのエクスポート/インポート
Tritask ではデータの取り扱いが簡単です。
.trita ファイルというただのテキストファイルなので、どうとでもできます。メモ帳があれば中身を見ることができますし、Tritask の環境をセットアップすれば、trita ファイルを開いて、どこでもタスク管理を行うことができます。
(これはエンジニア向けですが)GitHub などのバージョン管理システムに入れて管理することも可能です。
おわりに
いかがでしたでしょうか。本記事では Tritask について基本的なコンセプトな使い方をざっと紹介してみました。イメージが湧きましたら幸いです。